オレンジの光の中で

 

忘れられない瞬間ってありますか

 

わたしは何個かあるかな

そういう瞬間って意外と、特別な日の中だけじゃなくて 何気なく過ごした日に急に訪れたりする

 

で、たぶんそれはその時に見た景色だけじゃなくて 匂い、音、温度、とか 五感で感じたものと一緒に焼き付いてるものなんかな、と思うんやけど

 

 

 

きのう、去年の末に出した3枚目のシングル『きっと、朝は来る』から「オレンジ」という曲を無料公開した

 

この曲のことを考えていると必ず思い出す景色があって せっかくだれでも聴けるようになったわけやから、少し文章にしてみようかな、と思う

 

 

 

わたしはこの曲を歌うと必ず、去年の夏の日に見た、海と空を染めた夕焼けのオレンジ色の鮮やかさを思い出す 

 

そのときの、

どうしようもなく泣きたくなるような、

胸が締め付けられるようで、でもどこかその感覚を愛しくも思う気持ち、

 

はっきりした記憶としてあるのは本当にその一瞬のことだけで、でもあの日の夏の夕方の気温、息苦しさ、風の音と一緒になっていつまでも残ってる

 

 

あのときの気持ちと結びついたオレンジ色のことを絶対に失くさないでどこまでも持っていきたいっていう思いで、この曲を書いた

 

 

 

 

「この目に映るもの全部覚えておけたらいいのに」、「この手で触れるもの全部抱きしめられたらいいのに」、という歌詞は、それができないことが悔しくて書いたけど 

 

 

 

この目に映るもの全部を覚えておけなくても、この手で触れるもの全部を抱きしめられなくても

 

こういう心に焼き付いた一瞬さえ握りしめてずっと持って行けたら、

大切にしたい、失くしたくない記憶や気持ちはいつまでもわたしのものやと思う 

 

 

 

 

届きそうで届かなかったこと、

言いたくても言えなかったこと、

自分ではどうしようもないことがあると知って泣いたこと、

大切にしたかったものをうまく大切にできなくて壊してしまったこと、

 

がある人に聴いてほしいな

 

 

 

 

こんな曲です 歌詞、聴いてな

https://eggs.mu/song/67e641cc5d0b9cdd1db935515c2bcd6e975c9564181fc1b69598cf8ff9cd932b

 

 

 

 

あと音楽的な話をすると

わたしはこの曲の最後の転調、自分の曲たちの中でいちばんグッとくるところかも、というくらいにはすきです

 

 

 

いままでよりもっとたくさんの人に愛されて、もっとたくさんの人に寄り添える曲になれば、と願って公開して、こうして文章を書いています

時期もこれからの季節にぴったりかと

 

 

 

 

 

さて、

毎日毎日暑いし蝉うるさ〜!という感じで、めずらしく食欲があんまりなくてそうめんばっかり茹でては食べてる毎日 今年も夏が来たなあ

 

 

実は季節の中でも特に夏がだいすきなわたしとしては、暑い暑いと文句言いながらもうきうきし始めてる時期でもある

 

 

 

自分が自分であるということ以外、変わらないものなんかひとつもない日々やけど

今年の夏も、忘れられない瞬間がたくさんあったらいいな 

 

 

 

 

またライブハウスで、そういう瞬間を一緒に作りましょう

 

 

 

 

 

わたしはこれから愛すべきライブハウスにて、打ち上げに行ってきます!

 

ではまた